DQ9、正直どうなんすか

ドラクエで一番好きなのはご多分に漏れず3です。
ドラクエって基本的に大筋のストーリーはたいしたことないですよね。大魔王みたいなやつが出てきたから倒せ!っていう。全部それです。面白いポイントって結局一つ一つのエピソードですよね。あとは成長の気持ちよさとか。
で、個人的に3で一番記憶に残ってるのって恋人同士が魔王の呪いで馬と猫に変えられちゃうエピソードなんですよ。昼間は男が馬に、夜は女が猫に変えられて、お互い話もできない。触れ合うこともできない。魔王のしたことだから勇者でもどうすることもできない。ただ旅先の出来事の一つとしてスルーするしかないんですね。でもそれってどこか引っかかるんですよ。冒険してる間も、クリアした後も(一応EDで呪いの解けた描写はあるんですが)記憶の片隅にずっと引っかかってて。
で、9の話なんですが、ルイーダの酒場とかそういうシステム的なところもそうなんですが、エピソードに3っぽいにおいがするんですよね…ってところで以下ネタバレなので続きを読む記法で。








ああ、なんかあの超ウケルーさんがうざいというのはみんな言うとおもうのでとりあえずおいておくとしてですね!(笑)

まだぼくは中盤まで行ってないくらいのすすみ具合なんですが、石工の人のエピソードがあるんですよ。
彼は結婚を約束してた女の子に「五年たったら帰る」って言って故郷の村を飛び出して、五年では納得いかなかったからそのまま帰らなかった。人里離れた山に住んで、それなりに名声も得た風ではあるんですが、彼はずっと故郷の村と残してきた女の子の事が気になってたんですね。ずっとずっと気になってて、でも女の子も別の人と結婚しちゃったし今更帰るわけにもいかない。
いよいよ死期が迫った時、彼はどうしたのかっていうと、山の頂上に石で村を作ったんですよ。自分が飛び出してきた、自分が捨ててきた村を。誰もいない、人も建物も植物も石で出来た村を。
で、そこでボス戦みたいのがあってですね、倒して元になった村に行くと、結婚を約束していた女の人(当然おばあちゃんになってるんですが)が、確かに昔そういうことがあった。私の気持ちも事実だった。でも今は結婚もしてるし、過ぎてしまった時間はもうどうしようもないんだ。っていうことを言われて、それで終わりなんですね。
なんか、微妙に後味悪いんですよね(笑)。自分の住んでた村を再現するっていう発想もなんだかおかしいし、どうしようもないで終わらせちゃうおばあちゃんもなんだか気持ち悪いし。でもそういうことが確かにあるっていうのを、僕らは知ってて。正気のところからきっちり片足だけ踏み出して、でももう片足は正気のところにしっかりおいてて、最後は正気のところに戻ってきて。そういうのがぼくの考えるドラクエっぽさなんです。そういうセンスを堀井さんがまだまだ現役で持っていてくれたっていうだけでも嬉しいですね。

…とはいってもまだまだ途中なので最終的な判断は下せないですが、amazonとかの評判だけで考えてたものより断然よかったですね!という事ははっきり書いておきます。

ドラクエ9はJRPGではない - 枯れた知識の水平思考
上記記事を読んでなんとなく色々考えちゃいました。
しなぷす: 【ドラクエ9】「すれちがい通信」をやってみた
オレ的ゲーム速報@刃:去年噂された 『ドラゴンクエスト9』 の匿名リーク情報は正しかったのか?
あとこのへんとか。