「ワールズエンド」大傑作でした(ということで解説)

めちゃめちゃおもしろかった!見終わった後震えっぱなしでした。
(震えっぱなしでHUB行きましたw)
が、この映画のラストは一見唐突(に見えるような描写がされていて)で、映画館の出口でも「なんだろうあのラストは?」っていっている方がいたので、僭越ながら解説を書かせていただきます。
ネタバレしまくるのでご注意を!

まず抑えないといけない元ネタ

公式サイトにある町山さんの動画にもありますが、ストーリーの下敷きとして、アーサー王の伝説が元ネタになっています。
といってもそんな濃いネタではなく、聖剣を抜いて12人の円卓の騎士を従えて王になった、っていうお話だと分かれば十分です。

どんなラストなの?

ストーリーの最後では、結局12件目のワールズエンドというバーではビールを飲めずに、かわりにエイリアンの野望を阻止。エイリアンが地球から立ち去ってしまったことによって、地球はネットとかがなくなっちゃってマッドマックスみたいな世界になってしまいます。
主人公のゲイリーキングがその世界のバーに現れ、「水をくれ」っていうところがラストシーン。

最後のゲイリーは何してたの?

よく見ると、ヒゲを剃ってなんだか健康的な顔立ちになってたのを覚えてるでしょうか?
ヒゲを剃って「水をくれ」っていうことは、つまりアルコール中毒から立ち直ってるんですね。
「いつまでも王様でいられるつもりだったけど、何もかもうまくいかなかったんだ」っていったその原因のアルコールからは決別してるんです。だから昔の仲間がいなくても平気だし、ブランクを連れて歩くだけで十分なんです。←このへんは「根っこは変わってねえな!w」ってポイントなのかも
剣を持っていたのは恐らく聖剣のイメージですね。

じゃあ何で「ワールズエンド」ではビールを飲めなかったの?

ワールズエンドに入ると、「12」と書かれたグラスが待っていたかのように置かれていました。
あれは聖杯ですね。だからあれを飲んでしまうとストーリーが終わってしまうんです。アルコール中毒のまま、昔のガキ大将のまま。つまりストーリーの構成上、飲ませるわけにいかなかったんです。

つまりどういうストーリーなの?

過去の英雄が失意の果てに本当の王になる、というストーリーなんですよ。
昔、田舎ではブイブイ言わせてて王のつもりだったけど、社会に出てみたら何もかもうまくいかないしアル中になるししょうもないことばっかり。12件のパブめぐりも最後の店で飲めないし、なんか世界も変な感じになってしまった。
でもゲイリーはもう一度やるんですよ。何もかも変わってしまった世界で、聖剣を持って、仲間を引き連れて。
ビールじゃなくて水だけど、今度こそ12件の店を巡って、そして巡り終わったその時こそ、彼は本当の王になるんです。