酷い帯を見た

wen0002008-07-11


ジャックケッチャムの「隣の家の少女」読了。非常に後味の悪い、どす黒い気分になれる小説でした。日本人作家でいうと横溝正史であったりとか「痕」であったりとか、田舎の因習とか猟奇みたいなものを想像してもらえるとわかりやすいかもしれません。まんまトムソーヤとかハックルベリーフィンみたいな始まり方なので、アメリカ人にとっての原風景ってこういうものなんでしょうね。
というような、内容はとても面白い本だったんですが、オビが本当にひどい。ぼくは基本的にどんな内容でもオビはとっておくんですが、捨てたくなったオビ(とっておきたくないオビではなく!)というのはこれが初めてです。写真も載せてますがテキストで引用すると、

これはヤバい!!
最悪なことが起こります!
あなたは最後まで読めますか!?

だって。こんなに何の内容もないオビは見たことないですよ。何がヤバいのかわからないし、どう最悪なのかもわからない。空疎すぎる。書いておられるのは有隣堂川崎アゼリア店の梅原潤一という方。書店ポップ術という本も書いておられるようですが、ポップにするのならまあいいよ。おれも文句はいわないよ。でも本のオビでこれはないよなあ。例えば「おぞましいアメリカ」とか「どうしようもない絶望感」とかさ。素人のおれが10秒くらい考えてこのくらい書けるわけじゃないですか。正直、これをオビにするというのはセンス疑います。

以下オビについても触れてる感想日記。
今日の滝温泉: 隣の家の少女
ひみつぷりん〜30代よろよろ劇場〜: 人生史上最悪の本。